世界的に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が広がって、県内でも感染者が増えてきている状態で、子どもへの感染や学習の遅れも心配だし、世界や日本の経済もとても心配です。早く収束してくれることを毎日願っています。
自分がしているデザインの仕事は、このような時にはまったく役に立てないので、今できることはいただいたお仕事をきちんとやること、不要の外出をしないこと、感染症のことを学んでおくことだと思いました。
「こどもの感染症」金子 光延(著)は8年くらい前に購入した本ですが、漫画もついているし、文章もとてもわかりやすく読みやすく書かれています。最近また読みなおしました。
ウイルスが原因の感染症は、軽症であれば自宅で療養して、自分に免疫・抵抗力をつけるのがよい方法だと思いますが、重症化した場合は本当にこわいと思います。
私も小学生の時に肺炎で入院したことがあって、40度以上の高熱が出て夜中も咳が止まらず、すごく苦しかったことを覚えています。
「ビジュアル パンデミック・マップ」サンドラ・ヘンペル(著)は、文章も読みやすく、世界地図、写真や絵も多く、世界の感染症がわかりやすく書かれています。
「感染症の世界史」石 弘之(著)は、興味深く読むことができました。歴史の中で何度も、共存できないウイルスや細菌に苦しめられてきたことがわかりました。共存できる猫とトキソプラズマ、人間の関係は目からうろこでした。
現在、身近な人や子どもがかかった感染症でよく耳にするのは「インフルエンザ」「ノロウイルス感染症」「溶連菌感染症」「りんご病」などですが、子どもの予防接種を見ながら、日本で過去に流行った感染症(疫病)をいくつか調べてみました。
二月の「立春」の前日「節分」で「鬼は外!」というのは疫病を祓う(はらう)意味も込められているそうです。本来「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日が、それぞれ「節分」というようです。季節の変わり目ということですね。
【結核(けっかく)】
「結核菌」が病原体。
日本では弥生時代にもあったと云われていますが、流行したのは江戸時代〜明治時代。呼吸器に感染する「肺結核」が多いようです。
以前、友達のお姉さんが「結核」に感染したと聞き、昔の病気だと思い込んでいたので、びっくりしました。隔離病棟での治療とのことでした。少ないとはいえ「結核」はまだかかる可能性があるんですね。
「BCGワクチン」で予防でき、日本では生後5か月から予防接種をしています。生まれてから初めての注射になるので、けっこう心配でしたが「結核」にならないために接種しておきたいですね。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にもこちらのワクチンが効くとか仮説があるようですが、まだはっきりとはわからないみたいです。
また薬剤に対しての耐性を持つ「多剤耐性結核菌」も出てきて、薬が効かないということになるので、とてもこわい話です。
【赤痢(せきり)】
「赤痢菌」が病原体。
病原体に汚染された食品や水から感染するそうです。
主に下痢などの症状が出る腸の病気で、「ビジュアル パンデミック・マップ」に掲載されていた1897年(明治30年)の日本地図で、赤痢患者数が山梨が一番多く、次いで東京・神奈川・静岡・長野・新潟・群馬が多く、日本全国で9万人以上の感染者が出て、2万人も亡くなったそうです。
「赤痢」も昔の病気だと思っていましたが、現在でも集団感染などがあるようです。「赤痢菌」も薬剤に耐性を持つ新種が出てきているそうなので、こわいです。現在の治療には、下痢止めなどは使わずに整腸剤を使うみたいですね。
【天然痘(てんねんとう)】
「天然痘ウイルス(オルソポックスウイルス属)」が病原体。
世界的には紀元前から天然痘が流行し、日本でも江戸時代〜明治時代にも何度か流行っていた感染症(疫病)。高熱が出て、発疹が全身や内臓にも広がり、最悪の場合は死にいたる病気のようです。
「種痘ワクチン」で予防ができるそうですが、1978年の感染者を最後に、1980年にWHOが世界根絶宣言を行ったので、現在は安心ですね。
【麻疹(はしか)】
「麻疹ウイルス」が病原体。
日本では江戸時代に何度か流行したようですが、天然痘よりも死亡率が高かったそうです。「肺炎」「脳炎」など最悪の場合は死にいたり、現在でも感染する可能性のある病気です。
日本では「MR(麻しん風しん混合)ワクチン」は、1歳〜2歳の間(第1期)、小学校の入学前(第2期)に2回接種します。
「風疹(ふうしん)」は「三日ばしか」といわれ、高熱が出て、発疹が全身に広がるそうです。「風疹」がこわいのは、妊婦さんが感染すると、お腹の赤ちゃんにいろいろ影響を及ぼすことです。妊娠してからでは予防接種はできないので、その前に自分の母子手帳を確認するか、病院で抗体検査を受けるのが良いそうです。
【日本脳炎(にほんのうえん)】
「日本脳炎ウイルス」が病原体。
日本で最初にウイルスが確定され、江戸時代にもあったようですが、大正時代に流行したようです。蚊によってウイルスがブタに感染し、ブタからヒトに感染し、重症化すると死にいたることもあるそうです。
「日本脳炎ワクチン」は、3歳で2回(第1期初回)、4歳で1回(第1期追加)、9歳〜13歳(第2期)で1回接種します。
最近は、ほとんど聞かない病気なので、予防接種を受けなくても大丈夫じゃないかと思う時もありましたが、過去の流行を調べると、かかったらとてもこわい病気だし、流行させないためにも予防接種は必要なんだと思いました。
【ポリオ(小児麻痺)】
「ポリオウイルス」が病原体。
世界各地で古くからあった病気で、日本では昭和に流行したようです。風邪のような症状の後に、四肢に麻痺がおこり、運動障害などの後遺症が残ることもあるそうです。
以前ドキュメンタリーで見たのは「ポリオ生ワクチン」を接種した子どもが、小児麻痺を発症してしまったというものでした。その話を聞いて、生ワクチンの接種がとても不安になったのですが、2012年から「不活化ポリオワクチン」(4回の接種が必要)が導入されました。
【ジフテリア】
「ジフテリア菌」が病原体。
口の中に菌が広がり、息苦しいことから「絞殺魔」と呼ばれ、重症化すると死にいたることもあるそうです。
日本の「三種混合ワクチン」は「ジフテリア・百日せき・破傷風」のワクチンで、生後3か月から接種(第1期4回)、11歳から二種混合(ジフテリア・破傷風)が接種できるそうです。
ジフテリアは、現在も海外での流行があるそうです。
「百日せき」は、名前の通り咳が続き、赤ちゃんが感染した場合には死にいたることもあるそうです。大人は、苦しいですが命の心配はなさそうです。現在の日本で、まだ感染があるとのこと。咳が長く続く時には、受診したほうがいいですね。
「破傷風(はしょうふう)」は、破傷風菌が傷口から入り、筋肉などをけいれんさせる病気で、人から人には感染しないそうです。最悪の場合、呼吸困難をともない死にいたることもあるとのこと。ワクチンの免疫の効果は10年くらいなので、大人になってからも、心配な場合は予防接種をしたほうがよさそうです。
【おたふく風邪(流行性耳下腺炎)】
「ムンプスウイルス」が病原体。
子どもがよくかかる病気ですが、大人がかかると顔がパンパンに腫れあがります。子供よりも重く症状が出ます。重篤な合併症を伴わない限り、命に心配はないようですが、大人になってからかからないほうがいい病気のひとつです。
私が子どもの頃は、身近におたふく風邪にかかった子がいたら、伝染してもらって病気にわざわざかかり、免疫をつけるということをしていましたが(それもつらい。笑)自分の子どもには、任意で受けることができる「おたふくかぜワクチン」を接種させました。任意なので、有料でした。
「はたらく細胞」3巻にムンプスウイルスと、記憶細胞さんが登場して面白かったです。
まだまだたくさんの感染症があり、普段の生活の中でいつかかるのかもわからないですし、いろいろ考えたらマスクが手放せなくなりそうですが、身のまわりを消毒しすぎるのも、自分たちの免疫力が弱くなりそうな気がしています。
以前、理研の方が講師だった〜大腸の健康を考える〜みたいな講演会を聴きに行ったことがあって(お名前など忘れてしまいました)大腸が健康だと免疫力が強くなるということを聞きました。
その後、子どもが小さい時に卵アレルギーがあり、アレルギーの本を何冊か読んで、アレルギーに強くなるためには大腸の健康が大事ということを知り、また自分がすごくつらい時期に、うつ病になったらどうしようかと思い、うつ病にも効果が期待できるのが、大腸の健康と書かれていたので、そんなに大事なのかい。。!と思って、お味噌汁やヨーグルトなどの発酵食品は、よく食べるようにしています。腸内細菌のエサになるオリゴ糖とか。